福島敦子

2008年10月23日

【書評】愛が企業を繁栄させる

書評ばかりになってしまいますけれど、今日は『愛が企業を繁栄させる』(←このリンク先で一部が試読できます)を紹介します。
ヤマダ電機・法人営業部が配っている『shanimu』という雑誌があります。こちらで、ずっとアントレプレナー対談を連載されている福島敦子さんの新刊が発売されました。早速読んでみました。

タイトルからして、とっても福島さんらしいな、と思える内容でしたけれども、産地偽装やら汚染米の販売やら、企業不祥事がニュースによくなってしまうこの頃ではありますが、ここで紹介されている企業は、その設立コンセプトが明確で、極めて健全な会社ばかりです。惜しむらくは、本文でも触れられていますが、早稲田アカデミーの創業者:須野田誠氏が7月に亡くなってしまったことで、須野田イズムが企業文化として継続して欲しいと願うばかりです。

全編を通じて感じるのは、「企業は営利組織なのだから、利益を上げなければならない」ということが、経営方針とブレないといいますか、バランスがいいといいますか、そういった経営者がいるんだよっていうことを感じます。
なかなか、すぐに利益につながりそうにない先行投資ってのは、怖くてできないものですし、そもそも、先行投資するだけのお金が無いって話になることも多いと思うのですが、自分の信じた道を突き進んで、企業として成長していっているという、社会ニーズを見通せる目を持った経営者たちの話とも思えます。
そう言ってしまうとラッキーな経営者たちの話なのか、という穿った見方もされてしまうのかもしれませんが、確かにラッキーなのかもしれないけれど、仕事を楽しんでいるように見える経営者たちです。自分のポリシーを貫いて仕事をしているわけですから、成功したのはラッキーということもあるでしょうが、楽しんで仕事ができるのは間違いありません。

ただ、そうやって成長できた企業は、矛盾を内包していたりしていないから、「愛」に満ちていて、社会貢献度が高い。それは、どこかに寄付したりするということではなくて、企業の存在そのものが社会貢献であるような、そういった企業となっている。

嫌な話題ばかりのニュースが多いですけれど、こういったポジティブなケーススタディを読むと、幸せな気持ちになれます。ビジネス戦略とかツール活用とかの、成功話ってのが多い(ケーススタディ本って日本で書かれたものが少なくて、アメリカの企業の話を和訳したものが多いからなのかもしれない)けれど、企業の設立コンセプトの段階からのケーススタディは、何をポリシーにしていけばいいのか、と悩んでいる人には、とっても参考になるんじゃないかなと思える一冊でした。



dmatsu2005 at 19:24コメント(0)トラックバック(0) 
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痩せないと死ぬよっていう宣告を受けてしまったので、ダイエットに目覚めたプログラマー(約95kg)

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